書籍CDカスタマーレビュー
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CD制作のきっかけ・ねらい
  1. 小さい頃、歌で覚えたことは忘れない
  2. 「やさしい英語のうた」を、自分で作ろう!
  3. 「日本人の英語」にふれた経験を活かして

3.「日本人の英語」にふれた経験を活かして

そのときに思い出したのが、日本人がカラオケで歌う英語の歌。なぜかメロディーに歌詞が追いつかないんですよ。どういうわけか、遅れていく。そのうちにわかったのは、日本人が教わる英語は
「This is a book.」って感じ。でも、私たちが英語を使うときには、フランス語で言うところの「リエゾン」、前の単語と後の単語の音をつなげて言ってるんです。「ディス イズ」じゃなくて「ディスィズ」。これを勉強できる歌を作ったらどうか?と考えてできたのが「I have a … song」です。

「I
I have
I have a」
この「have」と「a」を、つなげるのがミソ。「アイ ハヴァ」が教えたくて、この歌を作ったんです。

そうやって考えていくと、自分の経験から、アイデアがどんどんわいてきました。

実は以前(ずいぶん昔の話ですが)、アルバイトで、英会話の先生をしていたことがあるんです。中学、高校時代のことでした。まだ、大手の英会話教室なんてない時代ですよ。

インターナショナルスクールに通っていたので、夏休みが3か月あるんです。でも、近所の友達は受験があって、遊び相手がいなくなっちゃった。それで、アルバイトでもしようかなと思って、近所の牛乳屋のおじさんに相談したら「ヘンリーくんは英語ができるんだから、英会話を教えれば?うちの店は駅前で人通りが多いし、ポスターを貼っていいよ」と。そこで生徒を募集したんです。いろんな人に教えましたよ。サラリーマン、大学生、おばあちゃんもいました。教科書を使わない授業が良かったのか、高校1年のときはレッスンをいくつも抱えて、休むひまもないくらい大忙しでした。のべ2千人くらいに教えましたね。
そこで学んだことは2つ。まず、常に新鮮でおもしろいレッスンを心がけて、相手が興味を持つような話をすること。それから、わかりやすく話しかけること。そうすることで、私は日本人に通じやすい英語をマスターしたし、日本人の話す英語も分かるようになってきた。日本人がひっかかる場所には共通のパターンがあることにも、気がついたんですよ。

たとえば日本人に「Do you have brothers?」ときくと、「I have no brother.」。「No brother ?」ときき返したら、今度は「Yes.」。「Yes? Do you have brothers ?」「あっ、No, No. No brother.」なんて。その経験を活かしてできたのが、「Do you have a pet ?」の歌です。

そうやって、英語を学ぶのに必要な要素が、意識的に盛りこまれている歌ばかりなんです。よく、「英語の歌のCDは、たくさん持っているから…」という人がいるけれど、このCDには、今までの英語の歌に欠けているものが、たくさん入ってるんです。単なるエンターテイメントではなく、大切なことがしっかりと身につく歌。それでいて童謡のように、一回覚えたら、大人になってもずっと忘れない歌をめざして作ったんですよ。

しかも、歌っているのは本物の子どもたちですから、かわいいんです。どうも子どもたちは、自分の仲間の声を聞きわける本能みたいなものを持っているようで、「やさしい英語のうた」のCDを聴く子どもたちは、ほとんど例外なく釘づけになりますよ。子どもたちは正直だな〜と、いつも感心してしまいます。

 

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